漂白工程が環境に与える影響とは

エコフレンドリーな商品の特徴に「無漂白」、「漂白剤不使用」などがありますが、そもそも漂白の何がいけないのか。

漂白剤といってもいろいろな種類がありますが、使用した後の排水が環境汚染につながることが問題です。排水には漂白剤の残留成分や有機物などが含まれており、そのまま放出すると水質汚染を引き起こし生態系に悪影響を与える可能性があります。また、廃水を処理するにしても、多量のエネルギーや薬品が必要となり、環境負荷が増大します。

パルプにおいては、塩素漂白は少なくなっているものの、漂白自体は行われているので、その排水をいかに少なくするかや環境に配慮するかなどの課題があります。

代表的な漂白剤の環境負荷

塩素系漂白剤:
塩素ガスが発生し、大気汚染や水質汚染の原因となります。
ダイオキシンなどの有害物質生成の恐れがあります。
生態系への悪影響が懸念されます。


酸素系漂白剤:
過酸化水素が使用される場合、分解過程で酸素が発生し、水質汚染の一因となります。

環境に優しい漂白の取り組み

無漂白: 漂白剤を使用せず、パルプ本来の色を生かした製品を作ります。
過酸化水素による漂白: 塩素系漂白剤に比べて環境負荷が低いとされています。
酵素漂白: 酵素を用いて漂白を行うことで、化学物質の使用量を減らすことができます。
古紙の再生: 古紙を原料とすることで、新規の森林伐採を抑制できます。

無漂泊のデメリットは

無漂白といっても無加工ではない。水のみを使用し長時間かけて不要な成分を除去しているため、漂白したものよりコストがかかってしまう。無漂白のコーヒーフィルターが漂白されたものより高いのはこのため。